6/25 関内ホールでのピアノ発表会が迫ってきました!
ここ2年、コロナの影響で、一昨年は、教室で動画撮影→オンライン発表会、去年は、ミュージション武蔵中原1階サロンでご家族のみの前で演奏&動画撮影→オンライン発表会、となり、3年ぶりの人前でのピアノ発表会開催となります。
そのため今年は、初舞台の生徒も多く、発表会前の準備、心構えについて、書こうと思います。
〜本番までの準備について〜
1. 不安な箇所がないよう、しっかり仕上げておく
本番では、初めて弾くピアノ・会場、例え、以前弾いたことのある会場でも、普段とは違う、慣れない環境で、弾かなければいけません。
ピアノは、自分の楽器を持ち運べないため、他の楽器とは違い、会場に置いてある楽器で弾かざるを得ないので、ピアノのタッチの感触(鍵盤の重さ)、ペダルの深さや効き具合が、ピアノ1台1台、全く異なります。
そして緊張の中、演奏するわけですから、本番では、普段弾いている実力の80%も出せれば、十分成功と言えるでしょう。
普段から出来ていないことが、本番で出来るはずがありませんから、危ない箇所、不安な箇所はしっかり練習して、出来るようにしておきましょう。
2. 無意識で弾き飛ばしているところがないよう、丁寧に練習
本番では、普段間違えない、意外なところで、暗譜が飛んだり、ミスをするもの。
しかし、なぜ本番でミスをしたのか、後からよく考えてみると、その部分は、よく聴いていない、よく考えて弾いていない箇所なのです。
全ての音を大切に、漏れなくちゃんと聴いて、丁寧な練習を心がけましょう。
特にテンポの早い曲は、弾き飛ばして、崩れていきがちですから、ゆっくり丁寧な練習をする必要があります。
むしろ、本番のテンポで弾けるようになったのなら、ゆっくりな練習を8割、本番の速さで弾くのは2割以下で十分でしょう。
まずは初めに本番の速さで通して弾く〜ゆっくり丁寧に部分練習〜最後に本番の速さで通して弾く といった練習の仕方が良いかと思います。
左手も暗譜が飛びがちですから、本番直前には、必ず、左手だけの練習もしておきましょう。
3. もしもの時に備えて、途中からでも弾けるように、何箇所か決めておく
本番は恐ろしいもので、どんなに入念な準備をしていても?!(しかし後からよく考えれば、そこは練習の仕方が悪かったと気づくものですが、、、)魔が差すことがあります。
急に暗譜が飛んだ時のために、どこからでも弾けるよう、何箇所か、弾き始めるポイントを決めておきましょう。
長い曲になればなるほど、最初から弾き直すわけにはいきませんので、数カ所、予め、自分で決めておけば、咄嗟の判断で、そこから弾き、なんとか持ち直せます!
4. 本番を想定してリハーサルしておく
本番と同じ環境は難しいですが、なるべく近い状況を作って、リハーサルしておきましょう。
- 発表会で弾く時の衣装や靴で、弾いてみる
発表会本番をイメージして、弾いてみることはとても大事です。
特に、衣装によっては、想定外に動きにくい場合があるので、必ず試着して弾いておきましょう。
靴は、ペダルを踏んだ感触が大丈夫かどうか、確認しておきましょう。
- 自分で録画してみる
録画した自分の演奏を聴いてみると、自分の意図していた演奏と違う、と感じることがあるかもしれません。
しかしそれは、弾くことに必死で、自分の音を冷静に聴けていない状態だということです。
意図していることと、実際に出している音が一致するよう、自分の音をよく聴いて弾けるよう、練習しましょう。
- 照明を落として、スポットライトを当ててみる
手が飛ぶところを、目にばかり頼って弾いていると、本番の照明や、ピアノによって、違うように見えてしまい、外してしまうことがよく起こります。
鏡面加工のピアノに慣れていると、木目調や鏡面加工なしのピアノだと、鍵盤の幅が狭く感じられたり、スポットライトで、黒鍵の影ができるため、それが気になったり、、、
視覚優位な人は特に、本番での鍵盤の見え方が気になりますから、目だけに頼らず、手の感覚で、目をつぶっても弾ける位に?!弾き込んでおきましょう。
本番は1回しかありませんので、1回目で実力を出し切らなければ意味がありません。
何回か弾いて、そのうち1回位、良く出来るようでは、まだ全然弾けてないということですから、とにかく弾き込みが大事です!
〜本番当日の持ち物、備え〜
- カーディガンなどの羽織もの
- 手袋
- 冷え性の人はカイロ
- ハンカチ
- 楽譜
- 着替える場合には、衣装・靴
体が冷えると、動きが悪くなりますから、カーディガンなどの羽織もの、手袋、冷え性の人はカイロなどもあると良いでしょう。
夏でも、ホール内は冷房が効いているので、必須です。
緊張すると手汗をかきますので、普段、手汗をかかない人でも、ハンカチは持っておいた方がいいでしょう。
客席から出て行く形では無理ですが、舞台袖から出る形なら、じっと座っていなくてもいいので、首、肩を回したり、体を動かして、ほぐしておきましょう。
指もしっかり動かして、準備運動しておきましょう。
楽譜は言うまでもありませんが、必須です。
コンクールでは許されませんが、発表会なら、もしも暗譜が飛んで完全に止まってしまった時に、舞台袖から、先生が楽譜を持っていき、弾くことも可能でしょうから、必ず、舞台袖まで持参しておきましょう。
〜本番での心構え〜
数ヶ月に渡り、練習を重ねて、入念な準備をしてきたのですから、本番では、ここまで練習してきたのだから大丈夫!と自分を信じて、自信を持って弾きましょう!
ミスを恐れて、ガチガチになって、面白くない演奏になってしまうよりも、多少のミスがあっても、伸び伸びと弾いている演奏の方が、聴いている人の心に残ります。
雑念を取り払って、とにかく音楽に集中して演奏しましょう。
ミスしてしまった時というのは、弾いている本人にとっては、まるで時が止まったかのような長い時間に感じられ、重大な致命傷を負ったような気がしますが、後で録画を確認したりすると、実際は、一瞬のかすり傷程度で済んでいることが多いものです。
動揺を引きずらずに、即、気持ちを切り替えて、最後まで弾き切りましょう!